2月3月の観望会は、チラシのようになります。土曜に開催ですが、今の話題の 天文現象を追いかけるよいタイミングがあれば、それ以外にも進めたいと思いま す。観望会の日程表はこちらをご覧ください。 さて、天文の話題。 21:00ごろ、夜空を見渡すと、きらびやかな冬の星座が天頂付近に、東からはし し座などの春の星座が昇ってきます。季節の移り変わりを感じる初春の空に、今 年ならではのこの2月3月の天文話題を拾ってみました。 ■■■ ズィーティーエフ(ZTF)彗星(C/2022 E3)をみよう! ■■■ 地球接近小惑星や新天体を発見するため北天をサーベイしているアメリカの天文 組織 Zwicky Transient Facility が 2022年3月2日に発見した新彗星が、 今、注目されています。 この彗星は、2023/1/13に太陽に最も近づき、2/2には地球に最も近づきます。 したがって、見頃は1月の終わりから2月にかけて。 1月中のこの彗星は、北天のりゅう座、こぐま座、きりん座のあたりを周極星 (地平線の下へしずむことがなく、一晩中みられる星)として回っていますが、 2/5には、ぎょしゃ座のカペラ北3.5度、2/6にはカペラの南2.7度、明るさは4等 から5等と予想されます。10日には、おうし座へ入り、今、おうし座に存在して いる火星に1度の距離にまでニアミスします。なお、1度とは腕をいっぱいに伸 ばしたときの小指の先の太さが1度です。13日には、おうし座のアルデバランに 2度まで近づきます。肉眼でみることは無理ですが、条件が良ければ、口径50mm の双眼鏡で見られます。火星やアルデバランに接近したときが目標場所がわかり 易くチャンスです。ぜひ、双眼鏡を向けてみましょう。 ■■■ 西の空で月と惑星が共演 ■■■ 惑星の会合では、2020年12月の木星と土星の大接近が話題を呼びました。 2023年3月2日の14時に木星と金星が大接近しますが、宵の空では、18:30頃、 -3.9等の金星と-2.1等の木星が満月の視直径にあたる0.5°角の間隔で並びま す。60倍の視野にはいってしまうほどの接近です。 ■■■ 3/24 金星食(というか中部地方では大接近) ■■■ 星食(月が星を隠す)と言えば、昨年11/8の皆既月食のときに、皆既月食中の月 が天王星を隠すということで、大変話題になりました。通常の惑星食は、当然そ こまでレアなことではなく、2013年は世界的には惑星食が18回起きます。このう ち、日本で見られるのは(この条件が難しい)次の2回です。 1/29の天王星食 これは真昼間13:00のこと。夜でも簡単には見られない天王 星ですから、これは観測と言う意味では絶望的です。 3/24の金星食 九州南部から沖縄方面で見られ、残念ながら中部地方では「大接 近」にしかなりません。しかし、月齢2.8の細い月に半月形よりやや膨らんだ -4.0等の金星が寄り添った姿は感動的のはず。東海地方では金星がもっとも近づ くのは21:05ですが、すでに沈んでしまっています。19:30頃、西の空を眺める と細い月に寄り添う金星の姿が見られるでしょう。