2022年10月11月の観望会の日程をお知らせします。 ご案内PDFファイル

旧暦の8月15日の月を「中秋の名月」と呼び、私たちは古来から月を愛でてきま した。
「芋名月」とも呼びます。今年は9月10日がそれに当たりました。 
さて、その次の旧暦9月13日の十三夜の月を「後の名月」と呼び、やはりお月見 をする習慣があります。
満月の二日前の月で、これからまだ満ちていくことか ら、希望の月とも呼ばれ、
また、栗のおいしい時期なので「栗名月」とも呼ばれ ます。今年は10月8日が当たります。
中秋の名月が中国から伝わった風習であるのに対して、十三夜の「後の名月」は 日本由来の風習です。
また、この二つの名月を合わせてみると縁起がよいとも言 われています。
 秋は空気が澄み、月も星も美しく見られるので、心行くまで月を味わおうとした 人々の思いが感じられます。 

さて、今、惑星が観察好機です。土星は夕方から未明まで観察することができ、 
その輪を上から見ているような様子が見られます。この環は、その幅に対して、
厚みが数十メートルと言われるほど薄いものです。
この土星は0.5等前後の 明るさで、また、木星は-2.9等ほどもあるので、
明るい星が少ない秋の空にひと きわ目立っていますが、ちょうど二つの星の間に、
秋のただ一つの一等星みなみ のうお座のフォーマルハウトが頑張って輝いているので、
ともすると左右に広 がった三角形を形づくっています。 
また、遅い時間になると、今地球に近づいていて、日に日に存在感を増している
火星が東の空で、おうし座のアルデバランと並んでその赤さを競っています。

 天頂を見上げると、夏の大三角は西へ傾き、東から昇ってくる「秋の四辺形」に 
主役の座を明け渡します。「秋の四辺形」とは、ペガスス座の馬の胴体部分を形作る
4つの星のこと。二等星と三等星ですべて一等星の夏の大三角に明るさは及 びませんが、
アンドロメダと続く星の並びは、私たちをギリシャ神話の世界へ 誘ってくれます。
そして、アンドロメダと言えば銀河ですね。日本から見ること のできる最大の銀河、
アンドロメダ銀河が秋の訪れとともに見えてきました。 秋の夜長を澄んだ空気の中で、
月を、惑星を、神話にまつわる星々を鑑賞して味 わいましょう。 

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