11月、12月の観望会は、チラシのようになります。日程表はこちらを参考にしてください。 
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秋の澄んだ空気と晴れやかな晴天。それだけでも、星を見るものには嬉しい毎日ですが、
この頃中は、なんといっても、土星と木星が大変見頃の旬の時期を迎えていることが注目です。
土星は2023/8/26に、木星は2023/11/3 に衝を迎えました。
≪衝≫とは、正確に言うと、太陽と外惑星との地心視黄経の差が180°となる瞬間を言います。
わかり易く言うと、地球から見て惑星が太陽と反対側にくることを言います。
あるいは、惑星の満月状態とでもいいましょうか、とにかく、その惑星が、太陽の光を
真正面からふんだんに受け、その惑星がもっとも見やすい状態になること、と言えると思います。
今、人気の惑星、土星と木星がほぼその状態ですから。ぜひともこの目で、その土星の環や、
木星の縞模様やガリレオ衛星をしっかりと観察し、できればコリメート撮影(接眼レンズにカメラ
のレンズを合わせて撮影する方法)で、その惑星の姿を写真に残して、周りに見せびらかしたいところですね。
また、土星は、15年に一度訪れる土星の環の消失(見えなくなることで、環が実際になくなる
わけではありません)に向けて、環の厚みが本当に薄く見られるようになりました。
そのあたりも、しっかり観察したいところです。

さて、星座はというと、夏の大三角(西の空でまだ見えます)や、これから現れる冬のダイヤモンド
に比べて、秋の星空は明るい星も少なく、ちょっと寂しい気はします。秋の星座のただ一つの一等星は、
みなみのうお座のフォーマルハウト。南の空をみあげたら、さして高くない20°(拳骨二つ分ほど)ほどの位置に、
楚々と白く輝く星が見つかります。星座絵でいうと、その上に位置するみずがめ座の美少年ガニメデスが
瓶から注ぎ込む水を、ひっくりかえった魚が飲んでいます。この魚に位置するのがフォーマルハウトで、
ただ一つの一等星であることから「秋のひとつ星」と呼ばれています。ただ、今年は、そのちょっと上に
土星が位置しているため、不思議な連帯感で寂しさも和らいでいるようです。

フォーマルハウトからさらに上を見上げると、2等星と3等星で形づくる四辺形があります。
これが秋の四辺形と呼ばれるもので、星座としてはペガスス座。羽のある天馬ペガススの胴体部分が
この四辺形です。
この四辺形と北の空の北極星との間にカシオペヤ座があり、さらにカシオペヤ座と白鳥座のデネブ
そして北極星で囲まれたあたりがケフェウス座です。
さて、ペガスス、アンドロメダ、ペルセウス、カシオペヤ、ケフェウス、くじら というこのあたりの
星座の名前は、古くから伝わるエチオペア王家の壮大な物語に登場する者たちの名前です。
どんなお話?と興味を持たれた方は、ぜひ、観望会に参加され、そのお話を聞いていって下さい。

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