イベント 終わりました。台風7号が迫る中、「また昨年のように雨の中か」とあきらめていたのに、
終わってみれば、なんと奇跡の様な一日でした。

流星が見れた!!!!!

まずは、浅田先生の講座。

流星と彗星の深い関係

今年は、プラネタリウム生誕100年ということで、色々なプラネタリウムでそのイベントをやっています。
まずは、プラネタリウムの歴史。
そして、夏の風物詩と言えば、七夕。
七夕の名前の由来とか、なぜ梅雨時の雨の多いときなのか。
織姫星と彦星の1年に一回のロマンスの話とか。

そして、ようやく、今日本番の流星の謎に迫ります。
流星群と彗星の深い関係。母なる彗星はスウィフト・タットル彗星。

気分も盛り上がってきたところで、暗くなってからの観望会場所の確認と寝ころんでみるマットの話など。
太平洋を望む屋上からの眺めは、いつ見ても心洗われる思いです。

そして、お待ちかね~のデイナー。「Espace   宇宙」

Espace 宇宙

言わずもがな。

デイナーのあとには、これもお待ちかねのピアノとチェロのデュオ。

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ご当地「椰子の実」 「サマータイム」
そして今は旬の村松崇継さん作曲の「EARTH」
この柔らかくて暖かくて、みずみずしい命を感じる曲。
これはまさに宇宙ではなく地球だ!

そのように気分も盛り上がってきたところで、真打ち登場、流星観賞です。
ところがです、皆さんが屋上に集まった21:00頃は星は全く見えなかったのです。
なんということ!最後になって、これですか。と恨み節も言いたい気分で、それでも
空を見上げ続けていると、西のほうで一つ あ、天頂付近でも一つ、と星が見え始めました。

そのうちに、空は晴れ、夏の大三角が姿を現しました。よかった!

今が旬の土星は、皆さん、感嘆の声で見ていただけました。

さて、流星のほうは???

10時11時ごろは なんとか、2個3個レベルでしたが、
夜中にこの屋上まで出て、寝転がった人は15個の流星を見たそうです。
うーん。寝てしまった私は根性が足りなかったか?

でも、沢山見られたと言ってもらえて、本当に、企画者冥利に尽きる、
この夏の忘れられぬ長い夜の思い出となりました。

参加の皆様、ありがとうございました。

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以下は、開催前の告知文です。

8月12日、天文研究科 浅田先生の天文講座と、当ホテルのシェフが吟味して披露する
特別フレンチデイナー、チェロとピアノのロマンチックな音色のコンサート、そして、
夜を徹して星空を見つめる流星観賞。そんな贅沢な企画を用意しました。

イベントのPDFはこちら

夏、お盆といえば、ペルセウス座流星群。
すっかり夏の風物詩として定着した感もあるが、しかし、天体観察にはお天気は
つきもの。この2年間、実は台風などの天候に大当たりし流星群観察は空ぶって
いる。したがって、今年、お天気になれば、どこか久しぶりに再会した旧友の様
な気分にでもなりそうだ。

流星群は単なる流星とは少々違う。毎年決まって多くの流星が流れる日!という
ものがあり、それが流星群とよばれるもので、8月のペルセウス座、12月のふ
たご座、そして、1月のしぶんぎ座が三大流星群と言われる。

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なぜ、決まった日なのか・・・・
それは流星が、彗星の置き土産ともいえる存在であることと関係している。
汚れた雪だるまとも言われる彗星は、太陽へ回帰するとき、その溶け出たチリを
その軌道に巻き散らしていく。その彗星の軌道と地球の軌道が交差した場合、何
がおきるのか?この彗星の置き土産であるチリが地球の大気とぶつかって、大気
との摩擦で発生した熱が、大気の中の酸素原子や窒素原子を電離して発光する現
象が流星群だ。チリ事態はまさに砂粒の大きさで、せいぜい数cm程度と言われ
る。そんな小さなものが一瞬でも夜空に光の筋を描くのか、と不思議に思う節も
ありそうだが、この流星は、その砂粒が燃えているというよりは、その周辺の大
気がイオン化して発光している、と考えてもらいたい。

と言う具合に、流星の生みの親は彗星である。その誕生に手助けしているのが
地球ともいえようか。

ペルセウス座流星群の生みの彗星は、スイフト・タットル彗星。公転周期133年
の周期彗星(何度も太陽へ回帰する)である。発見は1862年、ルイス・スウィフ
トとホレース・タットルにより発見された。次に太陽に回帰した1992年には、日
本の木内鶴彦により再発見された。

では、ペルセウス座は何を意味しているのか。
流星群は、天球上のある一点(放射点)から放射状に広がるように出現する流星
の一群をいい、その放射点が天球上のどこにあるか、つまりどの星座にあるか、
でしし座流星群とか、みずがめ座流星群とか呼ばれる。しかし、なぜ、一点から
広がるように出現するのか?想像してみてください。チリだらけの空間を自分が
一定のスピードをもって走り抜けることを。きっと、目に写るものは、ある一点
から注ぎ込むチリのシャワーだ。

彗星のチリがばらまかれているダストトレイルを地球が通り抜ける日は1年のな
かでも決まった日だ。
今年のペルセウス座流星群は、その極大日は、8月13日17時が極大とされ、流星
が期待できるのは、11日の夜から14日の夜までの4夜程度か。いずれも、21時こ
ろから流星は出現し始め、夜半を過ぎて薄明に近づくにつれ、流星の数は多くな
りそうだ。なお、流星を見るときにやっかにな存在、月は、いずれの夜も、夜半
過ぎから明け方の時間帯に昇ってきますが、下弦を過ぎた細い月で、月明りの影
響はさほどなさそうだ。

その特別な夜のディナーは、贅沢にも、当ホテル総料理長、鈴木の星空や流星を
イメージして創作した一夜限りの特別フレンチ。
そして、流星の夜コンサートと続きます。演奏は、ともに、愛知県立芸術大学、
大学院研究科を卒業され、以後、後輩の指導と演奏活動に従事されてきた青木園
恵さん(ピアノ)と森美千代さん(チェロ)。お二人の息のあったロマンチック
なデュオ演奏にこの夜の芳醇な時間と空間を味わってもらえたら幸いです。

流星の夜 by asada