10月15日土曜日の17:23の写真です。我が家裏の川公園へぶらとり散歩に出たときに市民薄明近くの時間だったみたいです。地球影は以前にも見たように思いますが、初めて写真に収めました。
地球影に関連して、魅力的な言葉がいくつかありますね。ビーナスベルト、アースシャドウ、マジックアワー、ブルーアワー、ゴールデンアワー、シビルトゥワイライト。
また、ビーナスベルトがピンク色になる理由は面白いですね。光の三原色で、青と赤が混ざるとピンクになりますが、まさにそれが起こっています。沈む太陽から届く赤の波長の光と東の空に残っている青空の成分である青い波長の光が重ね合わさっています。巨大な光の三原色効果です。なかなかロマンチックではないですか。
市民薄明、航海薄明、天文薄明、マジックアワー ブルーアワー ゴールデンアワー等の定義を考える
(写真撮影をされる方、参考にしてください)
1.定義に関して
ここでは、日没時間帯について、定義を考察している。日の出はそれを演繹する。
市民薄明Civil twilight、航海薄明Nautical twilight、天文薄明Astronomical twilight、はほぼ定義が固定している。
マジックアワーMagic hour(Magic hours)、ゴールデンアワーGolden hour、ブルーアワーBlue hourは、統一した定義、決められた定義は無いようです。こちらは、もともと写真撮影をする人々によって使われてきた用語であり、薄明は正統な天文用語という違いがあります。
Magic hoursがBlue hourとGolden hourを包括した呼び名としている人あり。
他方、Golden hourを0°から+6°とし、Blue hourを-6°前後として、Magic hourはBlue hourの別名のように扱うとしている人もいる。
2.市民薄明(常用薄明とも)、航海薄明、天文薄明
(1)太陽のマイナス高度で定義
市民薄明0°~ -6°、航海薄明-6°~ -12°、天文薄明-12°~ -18°
(2)物の見え方を言葉で表現して薄明を説明
市民薄明
空が黄色かオレンジ色で、まだ十分な自然光があり、晴れの日なら戸外の活動に差支えがない明るさがある。裸眼では、金星か木星が見える程度。まだ市民活動ができる、ゆえに市民薄明。
航海薄明
晴れの日なら、地平線・水平線がかすかに見える程度。明るい星は裸眼で見えるようになり、大洋のど真ん中でも、星を見て船の位置を特定して航海を行うことができる。ゆえに、航海薄明。
天文薄明
晴れの日なら、裸眼で、等級の大きな星を除いて、多くの天体が見られ、天体観測が可能になる。ゆえに、天文薄明。
3.アプリ Sun Surveyorでの扱い方
2022/10/18の夕方名古屋(朝も基本同じです)
ゴールデンアワー 16:19 – 17:14 (55分) 13.75°~ 0°
日の入り 17:14 0°
ブルーアワー 17:25 – 17:59 (34分) -2.75°~ -11.25°
市民薄明 17:39(たぶん日没後からここまで25分。6.25°)
航海薄明 18:09(ここまで29分。13.75°)
天文薄明 18:38(ここまで29分。18.25°)
4.緯度による違い(春分秋分時)市民薄明の継続時間
赤道上 21分
35°の東海道 25分
60°のヘルシンキ 43分
5.季節による違い(緯度35度で)市民薄明の継続時間
冬至 28分
春分秋分 25分(「秋の日はつるべ落とし」という理由の一つです。長い夏に比べると秋では一層短く感じますし)
夏至 30分
冬至が春分秋分より長い理由等は、こことこことここ等を参考にしてください。
4.筆者の思うところ
用語等に関して、スマホアプリを使う人が増えると、それが定着していくように思うが、
上記のSun Surveyorの区分でいいように感じる。太陽高度区分は、0,-6,-12,-18を基準にしておいて、スマホアプリ作成者が多少融通を効かせてもいいとしておく。
時間の流れの順番
Golden hour
Sun set
Civil twilight
Nautical twilight
Astronomical twilight
適当な時間範囲(Civil twilightとNautical twilightにわたり)
Blue hour
上記すべてを包含する名称とする
Magic hour
2022/10/20 地球影とビーナスベルト撮影。電車から。19日も見えていて、今日は撮影できる位置に陣取って電車から撮影した。地球影の端っこの方が写っているように思う。右端のほうへ伸ばすと地球影の本体。この季節、天候さえよければ地球影とビーナスベルトがわりと簡単に見えるようです。