ペルセウス座流星群イベント、終わりました。 7月の終わりごろは、あんなにも晴天続きだったのに、8月に入り、はっきりしないお天気。 イベント当日である8月12日の昼間は、雲もあり快晴とは言えないが、なんとか「晴」とは言える様子で、夜に期待をつなげます。 ≪天文講座≫ まずは、16:30からの浅田先生の天文講座です。 表題の「彗星と流星の深ーい関係」だけでなく、今年は9/8に皆既月食という天文イベントもあるのでその解説も聞きます。 でも、この皆既月食が見られるのは日付も変わった真夜中。厳しいな~と感じていると、 その次にある2026/3/3の皆既月食は、時間もゴールデンタイムであるので、こちらに期待しましょうか、というお話等々。講座が終わり、観望の場所を紹介すべく屋上へ出て見ると、すでに厚い雲が出始めていた。 うーん。しかし、これから期待のディナー。その間に、ひょっとして風が雲を蹴散らせてくれるかも。 という淡い期待を抱いて、お食事にはいります。 ≪流星の夜 特別デイナー≫ 1年に1度だけ、シェフが、流星の夜をイメージしてこの夜のためのメニュ-を考えてくれます。 写真とともに、その特別なメニューーをご紹介しましょう。 ペルセウス座流星群 特別メニュー ★ アミューズギュイール (アミューズとはご挨拶という意味で、前菜が出てくる前の更に前菜のような位置づけで、 ま、お料理との”初顔合わせ”みたいなちょっとしたプレートという感じです。) 渥美プレミアム・ラス・サーモンで巻いた蟹とキャビアのコスモス(宇宙) パッションフルーツとフランボアーズソース
★ オードヴェル 伊良湖の鮑のムニエールに可愛い星を纏った渥美野菜のクーレ
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スープ 冷たい白桃のクリームスープ ソレイユ(太陽)に見立てて ★ ポワソン 伊勢海老のグリエと真鯛のミ・キュイに海胆の香り クレイア ドゥ リュス ソースアメリケーヌとジュ・ド・ポワソン
★ ヴィアンド 和牛フィレビーフステーキとフォアグラ エトワーフィロントウ ソースロックフォール ★ サラダ 無花果と緑の野菜たち ★ グランデセール ★ 珈琲もしくは紅茶 ≪流星の夜 LIVE≫ そして、ディナーもいよいよデザートとなろうかという時に、 サクソフォーン・トリオ「パーシモンズ」の演奏が始まります。 まずは、「星に願いを」 サックスの芳醇な響きにうっとり。 MCのハルさんが、何かと楽しい話題を披露してくれます。 サックスという楽器の語源や楽器に孔はいくつあるのか、とか。 そこで、楽器や曲に関わる質問をして、正解の人には、飲み物サービス、という事で 6問ほどの設問が飛び交いました。いやー、ちょっとだけ賢くなったような気がします。
≪流星観賞≫ 楽しLIVEの時間も過ぎ、さあ、いよいよ今夜のトリ、流星観賞です。 ドキドキな思いで外へ出ると、空の様子は夕方よりさらに悪く、真っ暗な空で星はひとつも見えません。なんてこと。 でも、せっかく、浅田先生がいらしているのだから、と 星が見えてる気持ちになって、 浅田先生の星空解説を聞きます。 その後は、再度、セミナルームへ戻り、実際に動画で撮影された流星の動画を見せていただきます。 2001年のしし座流星群のときのもの。この時は、まさに降るように流星が流れ、浅田先生はもう死んでもいいと思われた、とか。 更に、今晩がこんなことだったので、次には、12/14のふたご座流星群に心は飛びます。 ペルセウス座とふたご座の流星群としての特徴や見どころを教えていただき、最後は、ざっくばらんな宇宙談義。 「皆さん、宇宙人(正確には、地球外知的生命体)っていると思います?と先生に問いかけられて、 なんと、その場にいたほとんどの人が「いる。いる」と手を挙げたのでした。 そうだよね。この広い宇宙。天の川銀河だけにしても、2000億個の星があり、さらに宇宙にはその星の大集団である銀河が 数千億個あるとも言われている。そして、我々の母なる太陽は、ごくごく平均的な恒星なんだよ、とはすでに何度も耳にしている。
そんな環境の中で、この「ありふれた」を何千万倍にもしたような宇宙の中で、 われわれの地球だけが、たったひとつに珍しい存在!なんて、ありえない。そんなくちはばったいことは言えないよね。 と皆さんが感じているのか・・・はわからないが、とにかく、地球外知的生命体はいるでしょう! と皆さんが感じていることがわかったのが、この夜の天文講座の締めとなり、22時過ぎに、天文講座はお開きとなりました。さて、さて、今夜はこのままでは終われない。 空の様子が少しは好転するかもしれないので、夜中の3時半に再度この屋上に集まることとしました。 もともと、流星群の極大時間は明け方なので、流星がみられたら良いし、ちょうどその頃、東から昇る木星と金星が見られたら良いね、という事で、一応3時に、気持ちのある人だけ再集合としました。 そして、3時。空はところどころ、雲は切れているところがあるも、やはり曇り空。 望遠鏡で導入できるような星もなかったけど、雲が薄いときを見計らって、月、とそのすぐそばにいる土星を見てもらう。しかし、雲は瞬く間に出たり入ったりで、見られた人も見られなかった人もいるようだ。 皆さん。ホテルが用意したマットレスに寝転がって空を眺める。夏だというのに、なぜか、この時は涼やかな風が心地よく頬を撫でる感じで、とても心地よく、このまま朝まで寝転がっていいかな、と思うほど。 すると、「あ、流星だ!」と歓声がわく。 北東の雲の切れ間に、流星が流れた。この空で、こんなわずかな空の範囲で流星にお目にかかれるなんて、なんて運のよいこと。結局、この30分ほどの間で、見た人は3つの流星を、少ない人でも1つの流星をみた人がいたようだった。 東の空から昇る、木星と金星。こんなに明るい星だけど、やはり雲に隠れたり出てきたり。 せっかく望遠鏡をあわせても、直ぐに見えなくなってしまったり。 でも、みかんの房のような金星と、かすかに縞模様も見えた木星を見られた人も多くいたはず。 そんなこんなで、中身の濃い8月12の夜、それみ続く13日の明け方のイベントはすべて終了した。 昨年のように、十分に流星を満喫できなかったことは勿論、心残り。 でも、天体を観察するという事はこういうことではないのか、と思う。 目まぐるしく変わることをお天気のように、と形容する。 流星がみられることも、ある確率の上に成り立っている。 流星群の日の晴天率をまとめてみた。 8月12日 2020年 晴 時々曇 〇 2021年 雨 × 2022年 曇 時々晴 △ 2023年 晴 時々曇 〇 2024年 晴 〇 2025年 曇 × さしづめ 晴天率は 50%もしくは55%というところでしょうか。 ちなみに、すでに心は12/14のふたご座流星群へ行っている。 冬は勿論、夏より水蒸気が少なく、また晴天率も高い。 ふたご座は裏切らない、という言葉もある。 経験的に、この二つの流星群、両方見られなかったという年はない。 今年のふたご座流星群は、月の条件もよい。 12月14日の星空へもう、心は馳せている。

by asada