2月3月の観望会は、チラシのようになります。日程表はこちらを参考にしてください。 
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季節ごとの星座の中で一番豪華な星空は何と言っても、冬の星空でしょう。
全天で21個ある1等星のうちの7つが「冬のダイヤモンド」としてこの空に集約されていて、
しかも、8つ目の1等星カノープスまで南の低空に見ることができます。
しかも、これらの1等星たちが、まさにオールスターキャスト。
色といい、輝きといい、また、その星の話題性といい、すべてが超一級もの。
そして、この星の輝きは、冬の寒風吹きすさぶ中、凍える空気の中で頑張って見たものだけに与えられたご褒美。
きらきらと瞬ぎ輝く、というのは、この冬の空気の中こそ、一段と神秘の世界へ誘ってくれるもの。

さて、今回は、8つ目の1等星、カノープスに注目しよう。

南天の福寿星「カノープス」を探して

「カノープス」という星の名前を聞いたことはありますか? もしご存じであれば、あなたはかなりの星空マニアと言えるかもしれません。

カノープスが一般に知られていない最大の理由は、この星が「南天の星」だからです。
計算上、見ることができる北限は北緯37.9度とされており、それより北の地域では地平線の下に隠れて一生拝むことができません。

愛知県の伊良湖付近での南中高度(一番高く昇る高さ)は、わずか2.7度。 星空での距離を測る目安として、
腕をいっぱいに伸ばしたときの**「小指の先の幅」が約1度**と言われます。つまり、カノープスが最も高く昇っても、
地平線から小指の先の3本分という、まさに「超低空」にしか現れないのです。


カノープスを観察する際の3つのポイント

この星を探すときには、以下の天文学的な特徴を知っておくとより楽しめます。

  1. 「大気差」で少しだけ浮き上がって見える
    宇宙空間から届く星の光は、地球の大気に斜めに差し込む際、密度の変化によって地表方向へ屈折します。
    これを「大気差」と呼びます。この現象により、本来は高度2.7度のカノープスも、実際には2.9度ほどの位置に
    わずかに浮き上がって見えます。

  2. 本来の輝きよりも暗く見える
    カノープスは全天でシリウスに次ぐ「第2の輝星」です。しかし、低空の星は厚い大気の層を通り抜けてくる間に
    光が吸収・散乱されるため、見つけたときは「これが本当に2番目に明るい星?」と驚くほど控えめな輝きに見えます。

  3. 夕日のように赤っぽく見える
    朝日や夕日が赤いのと同じ原理で、低い空を通る光は波長の短い青い光が散乱され、波長の長い赤い光だけが目に届きます。
    そのため、カノープスは独特の赤みを帯びて見えます。


いつ、どこに見える?

カノープスが真南にくる「南中」のタイミングが最大のチャンスです。

  • 見ごろの時間帯

    • 大晦日: ちょうど除夜の鐘が鳴る頃。

    • 1月末: 22:00頃

    • 2月末: 20:00頃

    • 3月末: 18:00頃(日没直後) ※星は毎日4分ずつ早く昇るため、1ヶ月で2時間ずつ早まります。

  • 探し方のコツ 冬の夜空に輝く「冬の大三角(ベテルギウス・シリウス・プロキオン)」を見つけてください。
    もっとも明るいシリウスから、視線をまっすぐ地平線へ下ろした位置より、わずかに右(西)側に注目します。
    また、おおいぬ座の足元にある2等星「ミルザム」のちょうど真下あたり、小指の先3本分の高さに赤く光る星が
    あれば、それがカノープスです。


星座の歴史と「ありがたい星」の伝説

カノープスは**「りゅうこつ座」**の一等星です。 かつてここには「アルゴ座」という巨大な星座がありましたが、
あまりに大きすぎたため、現在は、次の4つの星座「とも(船尾)」「ほ(帆)」「らしんばん(羅針盤)」
「りゅうこつ(竜骨:船底の背骨)」の4つに分割されました。また、カノープスの名は、ギリシャ神話に登場する
船の水先案内人の名に由来します。

また、中国では古くから「南極老人星」と呼ばれ、特別な崇拝の対象でした。 中国の古都・洛陽や長安では、
この星が地平線すれすれに見えると「天下泰平」の兆しとして喜ばれました。また、その赤い色から七福神の一人
「寿老人」の化身とされ、
「一度拝めば長生きできる」と言い伝えられている大変縁起の良い星なのです。


伊良湖ホテル&リゾートの天文台で、この「ありがたーい星」を一緒に探してみませんか? 地平線ギリギリに潜む福寿の光を見つけ出し、天下泰平とご自身の健康を祈りましょう。

 

                

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