1月、2月の観望会は、チラシのようになります。日程表はこちらを参考にしてください。 
ご案内用PDFファイル

そろそろ寒い日も続き、風も吹き、ちょっと星の観望もつらい季節とはなりまし
た。でも、この空間こそがまさに星を見るべき時!
凍てついた空気は乾燥し澄み渡り、東の空からはみごとな煌びやかな一等星たち
が昇ってきます。それらの星たちに見入っていると寒さも風もどこへやら。

冬の空には、まず何といっても東から昇るオリオン座の雄姿に圧倒されます。
誰でも知っている人気のオリオン座。でも、このオリオン座はただの人気だけで
はなく、とても見るべきものが多いのです。星の誕生の場としても、星の一生を
終えようとしている恒星の姿も、ともにこのオリオン座にあるからです。その恒
星のひとつひとつが、その存在している様々な星雲や星団が、話題に尽きず人の
心を魅了します。

≪一等星がふたつある星座≫
オリオン座には全天で21ある一等星のうち、ベテルギウスとリゲルという二つの
一等星があり、それだけでもとても贅沢な星座です。ちなみにひとつの星座に一
等星がふたつあるものは、他にみなみじゅうじ座とケンタウルス座となります。
が、それらはともに、南天の星座で日本でも沖縄まで行けば見られなくもないで
すが、なかなか難しいです。なので、一つの星座に一等星が二つある日本で見お
られるただ一つの星座と言ってもよいでしょう。

≪ベテルギウス≫
さて、ベテルギウス。意味は「わきの下」。星としての一生を終えようとしてい
る晩年の星です。星は晩年を迎えると、次第に膨らんで巨大化し、表面温度が低
くなり、赤色巨星となります。ベテルギウスは赤色超巨星とされ、その直径は太
陽の1000倍と言われ、太陽の位置へもって来ると木星の軌道までもあると言われ
ます。
そのベテルギウスの超新星爆発が近いのではないかと世間を騒がしたのは、2019
年~2020年のことでした。急激に減光し、爆発を期待させる異常があったからで
す。しかし、今ではその減光もおちつき、いろいろ説はあるものの、爆発は10万

年ほど先のことかと言われています。

≪リゲル≫
さて、もう一つの一等性。リゲル。意味は「巨人の足」
リゲルが一番明るい星で、0.1等星。通常、星座の中のα星、β星は明るい順に
つきますが(例外あり)、なぜかオリオン座は二番目に明るいベテルギウスがα
星になっています。さて、リゲル。青白くメラメラと燃えているような様子は、
まるでシリウスの弟のよう。しかし・・・シリウスは地球との距離が近いので、
みかけの一番明るい星となっていますが、星そのものの明るさは、このリゲルの
ほうがよほど明るいです。絶対等級 リゲル:-7等、シリウス1.4等
このリゲル、実は二重星で、望遠鏡で見ると、明るい立派な青白い星に暗い小さ
な星が寄り添っていることがわかります。

この二つの一等星の色の違いをまず味わってください。
ベテルギウスは赤いので平家星と、リゲルは青いので源氏星と呼ばれたりしま
す。

≪三ツ星≫
次は、オリオン座の中央の三ツ星。
この三ツ星は実に仲良く感動するくらいきれいに三つの二等星が並んでいるので
すが、実際には、その距離は大いに離れています。三ツ星は左下から
アルニタク  実視等級 1.74等星   817光年
アルニラム  実施等級 1.69等星  1340光年
ミンタカ   実施等級 2.25等星   916光年
という事で、三ツ星の中央の星が一番明るくて、しかも他の二つに比べると、
とんでもなく遠い位置にあるのです。この3つの星が地球から見ると、実にお行
儀よく整然と並んでいることに感動さえ覚えます。

≪オリオン大星雲≫
この三ツ星に対して、実は「小三ツ星」と呼ばれるものがあります。
三ツ星の一番左(東)の星の下に縦に並ぶ三ツ星を小さくしたような星の並びが
見られます。これが小三ツ星。その小三ツ星の中央は、星というよりも、ぼんや
りとした雲に見えます。そう、これがまさに「オリオン大星雲」と呼ばれる星雲
の王者です。条件が良ければ都市部でも、そのにじんだような領域を確認するこ
とができます。さあ、ここに望遠鏡を向けて見ましょう。

オリオン大星雲。周辺のガスがもわみおわと広がりゆき、その中にきらめく若い
星、その様子がなんとも神秘的です。さあ、この星雲、何に見えますか?よく、
「鳥が羽を広げたよう」と形容されます。本当に、左上に鳥の頭や目までが描か
れているようです。星雲とは、宇宙空間にただようガスの集まりで、そのガスが
濃くなったところが重力によってちじみ、原始星となります。原始星の内部の重
力が高まると、やがて核融合反応を行うようになり、そこに恒星が誕生します。

そこに散らばる美しい星は星の赤ちゃん。その星雲は星のゆりかごと表現された
りします。

実際に望遠鏡で見ると、写真のような色は感じられなく、白っぽいもわっとした
ガスの中に、ここかしこに小さな煌めきを見ることができます。
その星雲の中心辺り、一番明るい部分の光度を落として見てみると、その小さな
煌めきの中に、台形の形をした4つの星の固まりを見つけることができます。ま
さに台形「トラペジウム」と呼ばれる有名な星団です。

とまあ、わかり易いオリオン座の見どころを紹介しましたが、実はオリオン座の
見るべきものはこんなものではありません。
電子望遠鏡で見ることまで広げたら、馬頭星雲、モンキー星雲、燃える木(Flame
Nebula)走る人(Running
Nebula) など、楽しめる様々な星雲もあります。伊良湖天文クラブでは、条件
のよい日には、電子望遠鏡による観望も行います。

この1月2月は、まさにオリオン座のための空。
寒さにめげず、オリオン座に存在する様々な天体を鑑賞しにいらっしゃいません
か?