やさしい科学的天文講座 アインシュタインの遺産 第2回 重力波

やさしい科学的天文講座 第4回 重力波
アインシュタインの遺産 全4回シリーズの 第2回「重力波」ブラックホールは衝突するか?衝突したらどうなるか?
(重力波の画像はwikipwdia Gravitational Waveから借用しています。)

レジメ「重力波」

アインシュタインの遺産 全4回のご案内PDF

アインシュタインの遺産 第2回「重力波」
日時:2021/7/18(日) 14:00~15:30 ホテルでは16時から座談会、夜は観望会
場所:伊良湖ホテル&リゾート セミナールーム
参加:セミナールーム(20名)、及びZOOM参加
費用:セミナールーム参加者は、座談会のお茶とケーキで2200円
申込:事前に、下記の参加申込URLからお申込みください。 emailのinfo@iragotenmon.clubでも可。 電話0531-34-2325でも可。

重力波は1905年にポアンカレによって提唱され、1916年にアインシュタインの一般相対性理論によって予測され、以来多くの物理学者がその証明のための観測・観察にたずさわってきました。

一般相対性理論では、2つの中性子星が共通重心の周りを公転する時には重力波を放出し、重力波が軌道エネルギーを奪い、2つの恒星はその分接近し、軌道周期は短くなると予測しました。

1974年、ジョゼフ・テイラーとラッセル・ハルスは、アレシボ天文台で連星パルサーPSR B1913+16を発見し観測を始めました。
彼らと仲間が集めたPSR B1913+16の軌道周期のデータは、2つのパルサーの間の最小距離が、公転距離が一定と仮定した場合と比べて差が出ることを示しました。一連の観測結果は、アインシュタインの方程式とほぼ完全に合致するものでした。

間接的に重力波の存在を証明したこの功績により、1993年、ジョゼフ・テイラーとラッセル・ハルスはノーベル物理学賞を受賞しました。

その後、2015年9月、LIGO(ライゴ:レーザー干渉計重力波観測所、Laser Interferometer Gravitational-Wave Observatory)で、地球から13億光年離れた2個のブラックホール(それぞれ太陽質量の36倍、29倍)同士の衝突合体により生じた重力波の直接観測に成功。
観測された空間のゆがみは、地球と太陽の距離において原子1個分のゆがみでしかありません。10の-21乗。脳みそがついていかない小ささ。
その功績でレイナー・ワイス、バリー・バリッシュ、キップ・ソーンの3人が2017年にノーベル物理学賞を受賞しました。

2度のノーベル物理学賞で、重力波が重要な物理学テーマであることは分かりますが、重力波って結局何よ?との疑問が残りませんか。

重力波とは何か(この項、想像で書いている部分があります):
1.観測可能な重力波ができるためには、質量の大きなものが加速度運動をする必要があります。
候補として、連星パルサー、連星ブラックホール、巨大超新星爆発、ビッグバンなどが考えられています。静止しているか、慣性運動をしている場合は、巨大なブラックボールでも重力波は出来ません。
2.「核融合で作り出されるエネルギーが電磁波として放出されたものの一部が光」であるように「軌道エネルギー等が時空のゆがみとして放出されたものが重力波」
3.重力は相対性理論によると、時空のゆがみそのもの。
4.時空のゆがみとして放出された重力波が強ければ重力が大きいことになる。
5.ゆがみとして、時空が伸びるほうに変化する場合と縮むほうに変化する場合があるはず。
6.それぞれの時空で、光の通過時間が長くなったり短くなったりする。つまり時間が遅れたり速くなったりしていることになります。

その他情報:
1.重力波も光速で伝播する。
2.PSR B1913+16はわし座にあります。見えませんけど、夏空を見るときは思い出してみてください。
3.アレシボ天文台はプエルトリコにあった306mの巨大電波望遠鏡。2020年8月から10月にかけて崩壊してしまいました。ご冥福を。
4.LIGOが検出した重力波は南半球の方角から来たとみなされています。

その他の情報2:
東大の香取教授が発明した光格子時計が凄いものです。今後物理学、天文学、地球学の多くの分野で活躍しそうです。
今までの原子時計は、6000万年に1秒狂いますが、香取先生の光格子時計は300億年に1秒でしかありません。太陽が滅んでもまだ時間が狂いません。
この光格子時計を使って、スカイツリーの展望台と地上とで、時間の進み具合が違うことが示されました。重力の大きいつまり時空のゆがみの大きい地上のほうが時計の進み方が相対性理論通り遅くなりました。
こんな計測は、香取先生の光格子時計以外では出来ません。

さてさて、「ブラックホール」に続く伊藤先生の「重力波」も待ちきれないほど楽しみです。

ZOOM用URL:後日掲載 https://us02web.zoom.us/j/81857741776?pwd=R0lmTTNOaEpwSFlHZVkzSlBWTGFMZz09  下記QRコードもどうぞ
ZOOM ミーティングID: 818 5774 1776
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参加申込
ここのURLから当日の開始時間前までにお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScaYWSawaYgZLfLJM_Ojeadk2wVCFFLE6WRZDcPQStgQ7xTCQ/viewform 下記QRコードもどうぞ
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受講後のアンケート 受講後にアンケートをお願いいたします。
後日掲載 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdq3FtxAnY8VdBagepzTi-WtR71XSjOPPQGUn3PRDp3Z50ZzA/viewform

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