星空の共演

8月のペルセウス座流星群のときには、こともあろうに、大雨。
12月11日、その無念さを払拭するかのような青空が昼間からひろがっていた。
これは期待できる、とわくわくした気持ちにかられる。

浅田先生の講義はいつ聞いても、興味を惹かれる。
地球唯一の衛星として、そして文化として、そして生活の中で、月がいかに人類
の歴史に関わってきたかを気づかせてくれる。そして、これからはどうなるの
か、と興味がわく。
日本では、月とは愛でるもの、

満月以降の情感あふれる様々な呼び名にも、ときどきの行事の様子にも、

常に「月を愛でる」思いにあふれている。が、西欧では怪しげな存在として

恐れられてきたようだ。確かに、満月が雲の合間に見え隠れ
する様子も、その月明りも、どこか背筋をぞくぞくとさせる妖気がある。

講義のあとは、夕刻の時間に惑星三役が西の空にそろい踏みをするので、それを
みてもらった。一直線に整列したかのように存在し神々しく輝く金星、土星、木星。

今の時期、まるで三日月のように見える金星に驚かれる方も。

そして、待ちに待った海鮮の味を存分にひきだした豪華なフレンチディナー。
そのあとには、森三千代さんによる「流星の夜」コンサート。

星や月にちなんだ古今東西の名曲を味わせてもらう。曲のそれぞれに丁寧な解説をして下さったので、

馴染みある曲の一つ一つが新たな趣をもって聴かせてもらった。トロンボーン奏者の福田さんの参加も得て、

艶やかで深みある音色に包まれたひとときとなる。

最後のトリは、今日の主役、月面X。
上弦の月のころ、ある時間帯にだけ見られる月面X。
月に対し、光がどこからどの角度に入ってくるのか、を感じながら味わう月面X。

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参加者の多くは、今日初めて月面Xを見た方ばかりだが、皆さん「ほんとにX
だ!」と感激していただいた様子。よかった~

もう一人の主役、ふたご座流星群は、

極大日前なので、存分に見られた、とは
いかなかったが、最低ひとつ、多い人は数個の流星を見られたようだ。私も3個
程度だが、一つは「これぞ流星!」という華やかなものに出会えた。その鮮やか
さに息を呑み、願い事を唱えることを忘れていた。