やさしい科学的天文講座2022年度カリキュラム

「宇宙の中での元素合成 ー私たちの体はどこで作られたのか?ー」2022年度カリキュラム全4回
ご案内用PDFファイル
第一回用レジメ: 宇宙における元素合成 第一回 炭素C

—————ちょっと長い前書き—————-
さっそくですが、まずは、保育園児に聞いてみましょう。
「私たちのこの体はどこで作られたのでしょうか?」
ハイ、ハイ、ハイと元気な園児たち。
「お母さんのおなかの中でーす」
大正解です。
生物学的、医学的に、詳しく研究されていて、おなかの中の胎児のイラストなどはよく見かけます。

さて、私たちは今、天文学的、宇宙論的な話題として、「どこで作られた?」を話題にしていますので、「お母さんのおなかの中」は脇に置いて、空間的に足元の地球から広大な宇宙まで目を向けて考えて行きたいと思います。(胎児が育つお母さんのおなかも宇宙と言えるような気もします)

私たちは起源の話をします。起源と言えば、時間的な起源と空間的な起源の話になります。人類の起源、生命の起源、地球の起源、宇宙の起源、ギリシャ文明の起源等々、それぞれ自然に時間軸・空間軸両方の話として考察されることになります。

「私たちの体はどこで作られたのか?」だって?
第一候補はやはり地球ですか。
太陽系ができて、地球ができて、海と陸が誕生したころ、空は雲に覆われ激しい稲妻がひっきりなしに轟いていた時、その稲妻のエネルギーで生命の元である、有機物が合成された。有機物はやがて化学的・生物学的に変化・進化の長い過程を経て、生物が誕生した。単細胞生物はさらなる時を経て我々人間へと進化した。(いまでは、この説は古くなっています。50年以上前の説ですかね。)

おやおや、いつの間にか、生物学的は話題になってしまいました。天文学、宇宙論ではないみたいです。
どこで、道を踏み外したのでしょうか。
太陽系ができて、地球ができて、地球上に生命が誕生した。いい流れだと思うのですが。

ハイ、ハイと大学生。
そもそも、地球はどこでできたのですか、太陽系はどこでできたのですか。
太陽系では、太陽が天の川銀河の中で46億年前に出来て、地球は45億年前くらいにできたことが定説になっています。
天の川銀河は136億年くらいさかのぼります。そこまで行くと宇宙の誕生は138億年とも137億年ともいわれていますので、私たちの体、地球、太陽系、天の川銀河、宇宙と広げて考え、さかのぼって考えると、宇宙誕生そのものを視野に入れて考える必要がありそうです。

生命の誕生に有機物が必須であることは、あらゆる科学者が同意しています。
タンパク質、炭水化物、脂質など全ての有機物は、様々な元素の組み合わせであることが分かっています。
元素とは何か、簡単な定義は「物質を構成する基本単位」です。その基本単位は現在118種類知られています。(時に新発見があります。)皆さんが学校で習った周期表に出ているあれです。「すいへーりーべぼくのふね」みたいな。

我々の体も有機物です。いろいろな元素からなる有機物です。
我々の体の元素構成比(質量比。研究により右列も)を調べた研究があります。それによると
酸素 63%   65%
炭素 20%   18%
水素  9%   10%
窒素  5%   3%
カルシウム 1% 1.5%
リン       1%
その他 2%   1.5%

人間の体を水とそれ以外に分けると
水 60%
他 40%
<他の内訳>
炭素 50%
酸素 20%
水素 10%
窒素 8.5%
カルシウム 4%
リン 2.5%
カリウム 1%

ちなみに地球は
酸素  47%
ケイ素 28%
アルミ  8%
鉄    5%
カルシウム 4%
ナトリウム 3%
カリウム  3%
その他   2%

ちなみに太陽は(ここでは、個数比)
水素   95.1%
ヘリウム  4.8%
他     0.1%
(水素75%、ヘリウム25%と言われた場合は、質量比)

ちなみに大気成分(左が体積比、右が質量比、通常は体積比を使う)
窒素   78.1% 75.5%
酸素   20.9% 23.0%
アルゴン  0.9%

質量比と体積比は普通ですが、「比」として、個数比、存在比、個数密度、数密度がありますので、ついでに覚えておいてください。

「私たちの体は元素でできている」ことまで、たどり着きました。
では、118の元素は、いつ、だれが、どこで、どのように作ったのでしょうか。作られたのでしょうか。

いままで、酸素も、水素も、窒素も、そこにあるものであり、時間的・空間的に作り出したなんて考えてもみませんでした。
確かに、酸素は、植物が二酸化炭素と水から光合成をして作りだしていることは知っています。物を燃やすと多くの場合二酸化炭素が出ます。
実は、光合成で作り出される酸素は、O2の分子であり、元素のOではありません。同じくCO2も元素のCとOがくっついた分子であり元素ではありません。

そう、我々が目指すのは、元素がくっついた分子ではなく、118個の元素の出自をはっきりさせることです。

注:周期表
113番目は、Nhでニホニウムと命名されています。理研の森田浩介グループの発見です。周期表に正式追加された最新の元素の一つです。114番目から118番目は合成元素です。

というわけで、前置きはこのくらいにして、本題は伊藤先生にやさしく分かりやすく講義をしてもらいましょう。

やさしい科学的天文講座 2022年度カリキュラム
テーマ:「宇宙の中での元素合成 -私たちの体はどこで作られたのか?ー」全4回
日程:
1.炭素C     2022/04/24(日) 14:00~15:30
2.鉄Fe     2022/07/17(日) 14:00~15:30
3.カルシウムCa 2022/10/16(日) 14:00~15:30
4.金Au     2023/02/05(日) 14:00~15:30
場所: 伊良湖ホテル&リゾート セミナールーム、及びZOOM参加
人数: ホテル参加20名、ZOOMは制限なし
講師: 三重大学教育学部教授 伊藤信成(銀河が天文学)
座談会と費用:講座終了後、ホテルでは、先生を囲んで座談会を行います。(座談会参加者の方のみ座談会用のティー代金として2200円をいただいております。)また、天候さえよければ観望会も実施します。

講座のお申し込み先、連絡先
伊良湖ホテル&リゾート天文クラブ info@iragotenmon.club
伊良湖ホテル&リゾート 0531-34-2325
やさしい科学的天文講座2022年度カリキュラム 申込へのリンクです
お申込み用QRコード

■第一回 宇宙の中での元素合成 炭素C
zoomミーティングURL 下記からアクセスしてご参加ください
https://mie-u-ac-jp.zoom.us/j/89767637389?pwd=OUNzV09BV2VQRWszSFZ6TWsrZjNkZz09
ミーティングID: 897 6763 7389
パスコード: Astro2022a

やさしい科学的天文講座2022年度PeriodCarbon
ZOOMミーティングQRコード 第一回用

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です